2010年2月17日水曜日

本「それでも自転車に乗り続ける7つの理由」【10年003冊目】

「自転車を押していきたいなら、自転車の本が今年は中心に読まれるべきだ」
そう考えて読んでみたこの本、時間かかったな。。。

 自転車が好きな人は、一度読んでみると自転車の現状から歴史から楽しみ方から海外事例、法律、課題への対策の盲点とかとか、包括的に知識をつけられるので読んでみても良いと思います。自転車にそんなに興味のない人は、違う本を読んだ方が良いと思います。^^;
 個人的には、最初は「なっが。めんどくさ。」と思った部分も(多々)ありましたが、「遅かれ早かれ辿りつかないといけなかった知識だ」と思ってなるべく頭に入れながら読みました。また、そういう読み方をしていたから遅かった、とも言える。。。でも、基本的に新しい知識を得ることが好きな人間なのでおもしろく読めました。逆側の立場の人の話を聞いていない状態なので視野があやしいですが、頭に来たのが、「警察としては自転車を全て歩道にあげるつもりだった」という後半部分。
 交通の大原則は、「弱者優先」だ。車道であれば、車よりバイク、バイクよりも自転車(自転車は軽車両であり、れっきとした車両です)。歩道であれば、自転車よりも歩行者、それも年長者や小さい子どもたちが優先されてしかるべきだ。そういう人たちが歩いてきたら、走ってきたら、一番強い立場にいる人たちは避けるのがルールだ。いや、ルールなんてなくたって、人として、道徳上そうだろう、とも思う。こんなことまでルールにしなきゃいけないとしたら、その社会は少し恥ずかしいと思った方が良い。
 もう一つの大原則は、「車両は左側通行」だ。これは言葉通り。「どこを通っても良い」とされているのは、たとえぶつかったとしても誰も傷つけることがない歩行者だけだ。自転車だって軽車両なのだから、逆走は立派な反則になるはずだ。
 この2つを守るのであれば、自転車は「車道の一番歩道側を左側通行で走る」べきだ。それなのに、その法律を守るはずのお巡りさんが、白い自転車で歩道を走ってる。逆走なんて当たり前。伴走だってしてる。その上、法律を守ってるはずの車道を走ってる僕たちに「キミキミ、危ないから歩道に上がりなさい」とか言う。自転車を歩道に上げて、交通上最も弱い立場にある歩行者をさらに危険な目に合わせようってのは、どういう了見なんだ。でも、お巡りさんに文句は言えずにしぶしぶ従う、、、。これ、おかしいんじゃないですか。
 そもそも、環境を汚しながら走る車の人たちに環境を汚さない自転車に乗っている僕らが邪魔者扱いされる筋合いもない。あなた達が排気ガスを出すから、都会の空気は汚いとか言われるんだ。こんなにもヒートアイランド現象は加速するんじゃないか。コンクリートの道路は車がなければこんなにいらないだろう。あなた達が車(しかも大きな荷物を積んでいるわけでもなく乗ってるのは大体1人!)にばかり乗るから、渋滞が起こって無駄な時間が浪費されているんだ。道路の幅もこんなに広く取るから、歩道を少し広くするスペースだってないじゃないか。事故で死亡する可能性だって、対車が断トツで一番高いじゃないか。その車に乗っているあなた方に、「自転車は邪魔」とか言われたくないです。路側帯は駐車場じゃない。そこに止められると、自転車としては非常に危険なのに、そんなことも何故わからないんだ。一番優先順位の低いのは車だろ!!!
 と、ちょっと暴走気味にまくしたててしまいましたが、、車のいいところは認めてます。都市間の移動や、足が不自由な人、自転車に乗れない妊婦さんや体力的に無理のある人たちの移動手段、大きな荷物を運ぶ手段として、これからもなくてはならないとは思ってます。自転車は雨の日には乗れませんしね。ただ、都心で本当にこんなに必要なのか?ということは考えてもいいのではと思ってます。
 そして、なぜこんなにもおかしい状況が続いているのか。そこも、この本には書いてありました。要は利権なんですね。巨大な運輸・交通・行政に横たわる利権。車は税金を垂れ流しながら走っている。駐車するのにもお金がかかる。車の数が増えれば増えるほど、おいしくなる人たちがいる。だからこそ、一見おかしいけども「車を守る」ような常識ができてしまっている。これ、どうにかならないんですかね。高速道路だって、はじめは建設費だけ徴収して回収が終わればただになる約束だったそうじゃないですか。今、安くなったとか言っているけどもメンテナンス費用以外の収入は何に使われているんですかね。
 自分にできることはまだまだ本当に小さいことしかないですけど、やらなきゃいけないことがたくさんあるからこそ、最高に挑戦しがいがあることだとも思ってます。今の社会でおかしいとこはみんなで認めて、できるだけ直して、自分と一緒の世代に生きている人たちにももちろんそうだけど、子どもの世代、孫の世代には少なくとも今より豊かに生きられる未来をプレゼントしてあげられたらな、と思います。

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