2010年5月23日日曜日

祖母の逝去

先週、祖母が逝去しました。
体力は確実に落ちていっていたけど、入院したりしていたけど、最近は退院して比較的元気にしてるって聞いてたから、突然の連絡でした。

やっぱり、ショックでしたね。
僕はばーちゃん子で、じーちゃんばーちゃんちに小さい頃からよく行っていて、一人暮らしを始めてからも多分両親のいる実家に帰るよりも、ばーちゃんちに行く方が多かった。

どこに行くわけでもないけど、一緒にごはんを食べながら昔話に花を咲かせてるだけで、孫の顔を見せて話を聞いてるだけでばーちゃんは元気になってくれる気がして、じーちゃんが10年以上前に亡くなってから1人になったばーちゃんがなるべく寂しくならないように、ちょこちょこ顔出すようにしてました。

大学でも、社会人になってからも、自分のやりたいことはいつだって応援してくれて、楽しそうに聞いてくれてたばーちゃん。自分じゃ旅行行ったりは疲れちゃって好きじゃなかったみたいだったから、俺が行った他の土地の話とか食べ物の話とか、そんなんで旅行気分でも味わってもらえればってお土産と一緒に持ってったり、掃除のお手伝いに行ったりしてた。
そんな、生まれてからこれまでずっと通ってきた思い入れのある家にこれからは誰もいなくなって、そのうち家もなくなってしまって、見慣れたばーちゃんちの近くの景色もこれからは足が遠のいて行くのかなと思うと、すごく、寂しいものがありました。

わかってはいたけど、いつかこういう時が来ることは知っていたけど、今の自分があるのは間違いなくじーちゃんやばーちゃんのおかげ。それをなるべく大事にしてきたつもりでも、いざそういうタイミングを迎えれば「もっと何かできたんじゃないか」ってことはいくらでも出てきて。結婚もせずに、お嫁さんを紹介することもできずに、ひ孫の姿だって見せてあげることができなかった自分なんかが孫で、本当にばーちゃんは幸せだったのかな、とか思うこともたくさんある。

今は両親も自分も元気にしているけど、それだってずっと続くわけじゃない。
できることは、限られてることを痛切に感じました。

それと、生みの親と育ての親と、ということも改めて深く考えることになりました。
自分とばーちゃんは、血がつながっていません。それでもこんなによくしてもらって、自分は直接血がつながったばーちゃんのことは知らないけど、今のばーちゃんをずっと自分のばーちゃんだと思ってきた。
血がつながっているかどうかなんて、その人に注いでもらってきた愛情の量に比べたら意味を持たない気がします。

自分の周りにいてくれる人たちに、自分がどれだけの愛情を注いでいるか、どれだけの想いを込めてつきあっているか。そういったことで、血よりも濃いつながりは自分でつくっていくことだってできるんだ。

でも、最初は多分ばーちゃんは、本当に大変だったと思う。歓迎されてないように感じたことも多かったと思う。もういない人と比べられて、理不尽に怒られたことなんてしょっちゅうだったと思う。
それでも、ずっとそういったことに一つ一つ向き合って、少しずつ、何年もかけて自分の力で暮らしを楽しいものにしていった前向きさとか忍耐力とか、そういったものを本当に持っていたばーちゃんだったんだろな、って今になって思います。

そんなばーちゃんの逝去ということで、しっかり最後送ってあげたいと思った。
ただ、この週末は自分がメインで企画したイベントも2つあって人を集めてしまっていた。普通、お通夜とか告別式は週末にやるのが通例だと思ったんで「どっちのイベントも無理だろな」とそこはみんなに迷惑をかけることも覚悟しました。でも、結果的にはお寺の事情もあってお通夜を木曜、告別式を金曜にやることになって、自分の予定は若干の調整が入ったのみで大きな影響を受けずに済んだ。そして、家族も平日なのに奇跡的にみんな集まることができた。こういうところも最後までばーちゃんらしいな、とか感じてました。最後まで、自分たちのことを応援してくれてるように感じました。

ばーちゃん、本当に、本当に、俺が生まれたときから今までずっと、ありがとう。
ゆっくり休んでね。もしよければ、俺がこれから起こすドタバタを、ちょっと遠くから楽しんでてもらえたら嬉しいです。俺もうちょっと頑張ってみるからさ、楽しみにしててよね。

今月は弟の結婚、自分も含む兄弟3人の誕生月、そして今回の祖母の逝去、オマケに今月で親父は晴れて退職することになってる。1ヶ月でこんなにもたくさんのことが集中する月は初めてだけど、こういう一つ一つを通してまた自分たち家族の結びつきは少しずつ強くなっていくのかなと思います。

結局、1人の人がこの世界に、次の時代に残せるものはそんなに多くはない。
僕は、このばーちゃんに残してもらった。そして、28年かけて自分のあとに暮らす人たちに今度は自分が残したい夢を、最近やっと見つけることができた。
それに100%の情熱を注ぎ込んで、自分の人生を賭けて取り組んでみたいと思ってます。

あなたが残したいものは、何ですか?

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