2010年9月9日木曜日

判断基準・決断方法

  • 物事を決断するには、溢れかえる情報を必ず3つに集約してから判断すること。
  • 間違いのない判断を行う最良の方法は、情報を用いた選択をしないこと。情報価値の世界は、大多数の人々にとって、慣れるとだんだんその世界が好きになっていく性質を持っている。それは趣味の世界にとどめておけば良い。
  • 今の仕事は自分を成長させる余地があるかどうか-なければ異動する時期だ。
  • 傲慢、警戒心、何がなんでも承認を求める態度は、対話を遮断し機会を奪い、決断を鈍らせる。結果として時間とエネルギーが浪費され、もちろん人材も有効に使われない。入り口でエゴをチェックせよ。自分を変えればビジネスも変わる。
  • ソリューションから離れること。ソリューションは結果を出して初めて評価される。よい結果を引き出すソリューションもあれば、さほどの結果が得られないソリューションもある。注意をそらすだけで、真の解決にならないようなソリューションはとるべきではない。ビジネスの根底にある問題の核心に迫ること。それにはいろいろな課題を明確に定義して、真に望ましいソリューションに照らして検討する必要がある。しかるのちに、本当に重要な2,3の課題に焦点を合わせて、それに取り組むのである。
  • 証拠がないなら、何かをする理由もない。以上!解決しなければならないビジネス上の問題があるなら、あるいは機会が本当に存在しているなら、その証拠をつかもう。まずはソフトな証拠を集め、それを測定可能なハードな証拠に転換しよう。
  • 目の前に問題や機会があるときは、自分の職務だけにとらわれず、会社全体への影響を視野に入れよう。そうすれば、財務上のインパクト以外のことも計算できるようになる。自分以外に社内の誰が、何が影響を受けるかを常に確認していれば、影響の全体像が捉えられる。職務、部署、組織図を超えて考えよう。
  • 情報の重要性や正確さを、情報提供者の地位によって判断してはいけない。むしろ、相手がその状況にどれほど深く関わっているか、予想される問題や機会にどれほど影響されるかによって判断しよう。
  • 責任ある人間がまず考えよ、トップファースト
  • 差を広げて相手が反応してこなかったら、それはつまり相手がこたえているということ。そして相手がこたえているということは、こちらのチャンス。
  • 机の周りのキレイさは、その人の決断力を物語る。汚い人は、優柔不断。
  • 現代から見て悪いものを、現代の物差しを当てて断罪するのはいかがなものか。当時はそうは思われていなかったことも認識しなければいけない。功罪両面を見ること。
  • 仕事の休みを「好きなことができる」って喜ぶ人と、「好きなことができない」って残念がる人がいる。仕事のレベルで言えば、圧倒的に後者の方が信頼できる。好きなことが仕事になってる人には敵わないな、本当に強いよなと思います。休むってのも、「君の判断」。
  • 損得も大事だけれど、損得じゃないものが世の中には必要ですよね。
  • 自分もいつ死ぬかわからない。そう思い起こすことが人生で重大な決断をするときに、後押ししてくれる最も重要な手助けになる。なぜなら、まわりからの期待、プライド、失敗や困難への恐れ…すべてが消え去り、本当に大切なことだけが残るからです。
  • すべての不可能なことを除去したのちに残った答えは、それがいかにありえなそうに見えても、結局は正しい答えである。
  • 何が本質なのかということを抜きださないといけない。それが偏っていると、売れないものが研究開発されてしまう。
  • 「ダメ」と判断する時に真剣に考えていれば必ず代案が出るはず。

■優先順位づけ

  • 売上を最大に、経費を最小に。
  • 優先度の判断も大事だが、なすべきでない仕事の順位を決定することも大事。
  • 「この仕事をまったくしなかったら何が起こるのか」を考えて、「何も起こらない」が結論なら直ちにその仕事は辞めるべき。
  • 過去ではなく未来を選ぶこと
  • 問題ではなく機会に焦点を合わせること
  • 横並びではなく独自の方向を決めること
  • 無難で容易なものではなく、変革をもたらすものに照準を高く合わせること
  • 「パレートの法則」のポイントは「大事なことを先にやれ」ということである。上位20%にあたることを的確につかめれば、「パレートの法則」によって仕事の能率が今までの4倍にもなる。こうなると問題は「何が大事なことか」を見抜くことである。
  • 夢中になってアンダー・ザ・テーブル研究をやっていて、オン・ザ・テーブルの研究がおろそかになりましたというのでは、言い訳にならない
  1. 自分の判断の精度は、その物事に対する習熟度(経験値)に比例するものであって、判断材料となる情報の量には大きくは依存しない。
  2. 判断の際に必要なポイント(分岐)は2,3に絞れるはずで、その情報さえ手に入れば判断の精度に大幅な間違いは激減する。

■「できる」と「やるべき」は違う

  • できるからといって、それをなすべきだとは限らない。ビジネスの場では「できる」は「なすべき」の大敵であり、たいていはお粗末な結果にしかならない。
  • 「そうなのか?全てを考え合わせた上で、本当にそうなるのか?」これは繰り返す価値のある質問だ。熟考したからといって決断力が鈍るわけではない。行動しない人間になるわけでもない。それどころか、熟考は効果的に行動できる人間、すなわちリーダーとなる人間に必要な、内面の強さを生む。
  • 何かが「できる」からといって、それを「なすべき」だとは限らない。問題を解決するコストの方が、問題を抱えたままでいるコストよりも高くつくケースは珍しくない。これからする投資が会社にとって本当に有益なのか、確実な経済的見返りがあるかどうかを確認しよう。それにはハードな証拠をお金に換算することだ。ハードな証拠をお金に換算してみれば、主観的ではなく客観的に判断できるようになり、「できる」ことではなく「なすべき」ことが見えてくる。

■判断を鈍らせる要因

▼学問は批判力を下げる
  • 政治学、あるいは歴史学の場合には、学問が進めば進むほど歴史的な現象が現在起こっていることの必然性を理解することになるので、進めば進むほど批判力が低下する。この理論は、どこの国でもいつの場合でも貫徹する普遍的な問題だと思います。
▼批判しない=容認?
  • 沈黙は発言だ。沈黙とは、現在進行していることの、少なくとも民主主義社会では容認です。経済学者のいう「私の専門でない」が言っている通りならば、判断できないのだから、戦争を容認することも専門外の行為だから間違いなわけです。従って、沈黙も彼にはできない。話すこともできないし、沈黙することもできない。だから、「専門外のことで意見はありません」というのは嘘なのです。そんな馬鹿なことはない。
▼数字が出せないものに数字を要求する
  • ある会社で、うそつきサイクルという言葉を聞いたことがあります。市場規模はいくらだ、利益はどれくらい予想がつくとか、もう事業化段階に入ったプロジェクトでなくともフォーマットとして要求される。しかたがないから開発の責任者は鉛筆をなめながら、その数字をひねり出す。その程度の数字ですよ。しかし、いったん出すと数字は一人歩きする。それが当たらないことが露見する。そうすると当たらない理由を言わざるを得なくなって、また次のうそを書く。そういうサイクルに入るとえらいことになる。

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